【2019.12.07】 親子ネットレポート「離婚後親権制度について改めて考える」
2019年12月7日、親子ネットは、弁護士の作花知志先生、CRC日本代表の福田雅章先生、SAJ代表でステップファミリー支援の第一人者である緒倉珠巳さんを講師にお招きし、講演会を開催しました。
「離婚後親権制度について改めて考える
〜憲法の視点から〜」 作花 知志 弁護士
離婚した女性は6カ月間再婚できないと定めた民法の規定が憲法違反かどうかを争った訴訟で、最高裁大法廷は平成27年12月16日、再婚禁止期間の規定のうち、100日を超える部分については「違憲」とする初の判断を示しました。もともと再婚禁止期間が定められていたのは、父性推定の重複を回避し父子関係の紛争の発生を未然に防ぐためでしたが、DNA鑑定技術や医療技術が飛躍的発達を遂げている現代において、その必要はない
と判断された結果です。
いま東京地裁へ提訴している「離婚後単独親権制違憲訴訟」も「女性の再婚禁止期間違憲訴訟」同様、国民に憲法上保証されている権利を違法に侵害する立法不作為を問い「離婚後共同親権制度」を求めています。
「親の子に対する親権は基本的人権である」、従って「離婚後単独親権制度は憲法違反である」というのが原告側の主張です。諸外国の憲法では親の子に対する権利が基本的人権とされていること、先の「女性の再婚禁止期間違憲訴訟」における判決が「親子法の目的が子の福祉の保護にあり、親の迷惑を人権制約理由として考慮してはならない」と判示したことなどを根拠としています。
また、離婚後単独親権制度は、児童の権利条約において保障されている子の「両親から引き離されない権利」や「成人するまで、両親のいずれとも同様に触れあいながら成長する権利」に侵害す
ることも指摘しています。そもそも「親権」という言葉が誤解を生みやすいのだと思います。親権は親の権利ではなく、子どもの権利です。オーストラリアでは子どもの視点に立ち、親権ではなく「親責任」という言葉を使っています...
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【2019.06.29】 親子ネットレポート「自己理解から始まる別居離婚後の関係性の再構築」
2019年6月29日、親子ネットは、池袋IKE Biz多目的ホールにて、「自己理解から始まる別居離婚後の関係性の再構築」をテーマに講演会を開催しました。
第1部 講師:坂本佳子さん
「別居親の自立と子どもの幸せについて」〜行動すれば変えられる 会いたい人になる〜
坂本佳子さんは、3人のお子さんの母親です。離婚後、はじめは子どもたちと別居していましたが、4年を経てお子さん3人のうち2人と同居することになりました。
坂本さんのお話を紹介します。子ども3人と別居、面会交流もなかなか叶わず坂本さんは15年前、2004年に離婚し、当時8歳・6歳・3歳のお子さんと別れて暮らすことになりました。面会交流を約束したものの、同居(父)親側の都合で、2年後にはそれも叶わなくなってしまいます。そこで坂本さんは、親権変更を求めて調停を行いましたが、うまくいきませんでした。しかし、坂本さんは諦めませんでした。子どもとの関係を取り戻す方法を模索し様々な勉強会に参加するなかで、子どもの自己肯定感を育てるためには両方の親から愛されていると子どもに伝えることが何より大切だと知り、小学校の登校時間を狙って校門前で子どもを待つことにしました。冷たい反応もありましたが、坂本さんは負けずに通い続けました。そのうちに、子どもの心も少しずつほぐれていきました。はじめに長女、次いで長男が坂本さんの家にそうして数年が経った2010年のある日、長女が坂本さんのところに家出をしてきたのです。話し合いを経て、長女は坂本さんとともに暮らすことになりました。その2年後、2012年には、長男も坂本さんの元にやってきました。
3人の子どもと離れ、絶望的な気持ちで日々を過ごしていた坂本さんですが、諦めずに行動し愛を伝え続けていくことで、このように子どもとの暮らしを取り戻すことができたのです。2017年には次男とも10年ぶりに会い、交流が復活しました。
子どもが「会いたい」と思えるような人になる<...
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【2018.06.30】 親子ネットレポート「本当の共同養育を目指して ペアレンツコーチングセミナー ~親の別居や離婚で傷ついている子どもを勇気づけ、応援できる親になるために~」
平成30年6月30日、親子ネットは、としま南池袋ミーテイングルームにて、講師に浅井真紀子氏をお招きし、「本当の共同養育を目指して ペアレンツコーチングセミナー 〜親の別居や離婚で傷ついている子どもを勇気づけ、応援できる親になるために〜」と題した勉強会を主催しました。
今回の講演会は、親の別居や離婚で傷ついている子どもたちへ、私たち別居親が何ができるのか?子どもとの限られた時間を、子どもの可能性を広げ、子どもたちを勇気づけ、応援できる親になるためには?そして親として自信を持つために、有効なコミュニケーションのスキルを学ぶ勉強会を開催しました。当日の講演会では、約50名の方にお越しいただき、大変盛況な講演会となりました。
コーチングとは
「コーチングとは、人を応援するためのスキルです。応援したい人といえば、先ずは我が子ですが、自分自身を応援できるようにするスキルでもあります。子どもと引き離されて、考え始めたら悲しみが止まらないし、消えない記憶を、少しでも和らげるために、自分自身を応援できるスキルを一緒に力をつけていきましょう。」と、浅井さんは話し始めました。少人数のグループで、課題を相談しながら、勉強会を進めていきました。
自分自身と向き合う
性格は、生まれ持った気質と、後天的な育ててくれた人の影響をを受けるそうです。小さいころは育ててくれた親に嫌われないように価値観を作っていくが、小さいころは育ててくれた親に嫌われないように価値観が作られるが、その後、学校、社会、本などの影響で、価値観を作りあげていくそうです。
子どもの価値観は、同居する親から受けた影響は非常に強いですが、一緒に暮らしていない親の影響もあるそうです。子どもも会えない親のことを忘れずに考えているそうです。自分自身の親のことを考えることで、子どもにとっても、価値観は会えていない側の親の影響を受けていることを考えさせられました。
子育てのゴールとは
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【2018.03.17】 親子ネットレポート「アンガーマネジメント ~本当の共同養育をめざして~」
2018年3月17日(土)、としま南池袋ミーティングルームにおいて、講師に浅井真紀子氏をお招きし、親子ネット主催の「アンガーマネジメント講演会 ~本当の共同養育をめざして~」を開催いたしました。
今国会で、共同養育実現の第一歩である法案が審議されようとしていますが、法律が出来ても共同養育を円滑に進めることは簡単ではありません。子どもの健全な養育は、子どもと接する方々、ひとりひとりの力にかかっているのです。そのため、親としての適切な行動が期待されることになるでしょう。
しかしながら、そうは言いつつも、子どもと引き離された当事者の方々にとっては、日々のいろいろな出来事に対して、腹立たしい気持ちになったり、悲しくてどうしようもない気持ちになったりするのは、当たり前のことでもあります。そのため、皆さんのメンタルヘルスを健全に保つためにも、自分の感情にどう対処するかを学ぶ「アンガーマネジメント」の講演会を企画いたしました。
講師:浅井真紀子氏
アンガーマネジメントとは、アンガー(イライラや怒りの感情)をマネジメント(上手につきあう)する感情教育です。アンガーマネジメントを学ぶことで、怒りの感情を理解し、コントロールしたり、癒したり、ポジティブなものへと変化させる方法を理解することができます。
これによって、親同士の葛藤をなるべく下げ、子どもの...
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【2017.12.17】 親子ネットレポート「共同養育実現のために必要なこと ~他国事例に学ぶ制度設計~」
親子ネットは2017年12月17日に、TKP神田駅前ビジネスセンターにて、「共同養育実現のために必要なこと 〜他国事例に学ぶ制度設計〜」と題した講演会を主催いたしましたので、ここにご報告いたします。
親子ネットが2008年に発足して以来、2012年の民法766条改正、2014年のハーグ条約批准など、我が国における法改正は一部実施されました。しかし、民法766条が改正施行後5年を経過しても、離婚した母子世帯のうち養育費の取り決めは42.7%、面会交流の取り決めは24.1%にとどまっており(平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果、厚生労働省)、改善の兆しは今なお見えていません。また、「片親による一方的な連れ去り」に関しても、国内ではいまだ横行しており、ハーグ条約とのダブルスタンダードの状況に変化はありません。
今国会での成立を目指している「親子断絶防止法案(講演会開催時点、現在は共同養育支援法)」では、「充実した面会交流を実現するための制度及び体制の在り方」が法律公布後施行までの2年間での検討事項として明言されています。そのため、法律のみにとどまらず、別居・離婚で苦しむ子どもたちやご両親に対して「社会が何を成すべきか」を考え、今後の制度設計に際し、「共同養育の在り方」についての気づきを得られる機会を提供したく、親子ネット講演会を企画いたしました。
本講演会での金先生からの韓国の事例、青木先生からのノルウェーの事例に関するご報告を踏まえ、日本・韓国・ノルウェーの離婚時における面会交流、養育費、法的義務、行政による支援について、以下の表に取りまとめました。まず、日本は単独親権であるのに対し、韓国とノルウェーは共同親権や共同養育が認められています。そして、韓国やノルウェーにおける面会交流の状況は長期間の宿泊面会が見られるなど充実しているのに対し、日本の面会交流の状況は月1回数時間と、不十分であると言わざるを得ません。
本講演会には、二名の講師の先生にお...
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【2017.04.15】 親子ネットレポート『親子断絶防止への期待と今後の展望 ~改めて考えたい「子どもの最善の利益」~』
親子ネットでは、4月15日に「親子断絶防止法への期待と今後の展望」と題して講演会を開催しました。
「親子断絶防止法」の法案が検討される中、重要な課題の一つとなっているのが「子どもの最善の利益」とは何かという事で、夫婦間の紛争の中では正反対の見解が出てくるところでもありました。
そこで、今回は講演会の副題を「改めて考えたい子どもの最善の利益」として、各分野の専門家の先生方に様々な視点からご講演をして頂きました。
はじめに
140名以上の方が来場されました
講演に先立ち、親子ネット佐々木代表より、「法案に反対する意見もあるが、私たちが負ける事はない。なぜなら、離婚、別居後も両親が子の養育に義務を持つ自覚をもち、親が子を想う気持ち、子が親を想う気持ちを尊重することは、だれも否定できない、自然の権利、人としての自然な愛情の発露だからです。負けるとい...
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【2016.12.17】 勉強会レポート「臨床心理士 石垣秀之氏に学ぶメンタルヘルスケア」
臨床心理士
石垣秀之氏
平成28年12月17日、親子ネットは臨床心理士の石垣秀之氏を講師にお招きし、「臨床心理士石垣秀之氏に学ぶメンタルヘルスセルフケア」と題した勉強会をとしま南池袋ミーティングルームにて開催いたしました。
講師の石垣先生は、トラウマ治療を用いて虐待を受けた子どもやDV被害者支援のご経験があり、子どものため、離婚時の養育費請求や面会交流支援を行っていらっしゃいます。親子ネット会員の皆さまは、「わが子になかなか会えない」、「成長にかかわっていくことが難しい」、「調停や裁判などで争わなければならない状況が長く続いている」・・・など、日々、つらく切ない思いを抱えていらっしゃるかと思います。
今回の勉強会では、自分の感情やメンタルの安定をいかにして保つか、について、臨床心理士であり私たちの理解者でもある石垣先生にご教授いただきましたので、ここにご...
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【2016.06.11】 親子ネットレポート「親権紛争におけるフレンドリー・ペアレントルール(寛容性の原則)の将来展望 ~国内初!千葉家裁による面会交流による面会交流に寛大なる別居親に親権を求めた判決から~」
1.はじめに
平成28年6月11日、親子ネットは「親権紛争におけるフレンドリー・ペアレントルール(寛容性の原則)の将来展望 〜国内初!千葉家裁による国会交流に寛大な別居親に親権を認めた判決から〜」と題した講演会を豊島区民センターにて開催いたしました。
平成28年3月29日、千葉家庭裁判所松戸支部において、親権者決定に「フレンドリー・ペアレントルール※」を明確に採用した判決が下されました。この訴訟は、夫婦の別居に伴い、幼い娘を妻に連れて行かれ、約5年間面会させてもらえなかった父親が娘の「親権」などを巡って母親と争っていた離婚裁判で、裁判所が父親を親権者と認める判決を出した画期的な決定です。
これまで重視されてきた「継続性の原則(子どもが住んでいる環境を変えない方が子どもの福祉に適うという司法判断で、子どもの連れ去り、引き離しを誘発させていた)」から「フレンドリー・ペアレントルール」へ大きく舵を切った今回の司法による判断は、今後の家裁実務にも大きな影響を与えるものと思われます。
本講演会では、講師として、本訴訟代理人である上野晃弁護士、先進諸国の離婚後の諸制度を研究されている小田切紀子教授をお招きしてご講演をいただきました。その後、有識者によるパネルディスカッションにて、今後の「フレンドリー・ペアレントルール」の将来展望を議論いただきましたので、ここにご報告いた...
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【2016.03.26】 親子ネットレポート「実例から学ぶ離婚後の共同養育のあり方 〜実例報告と臨床心理士・法律家からの提言〜」
1.はじめに
平成28年3月26日(土)、親子ネットは「実例から学ぶ離婚後の共同養育のあり方 〜実例報告と臨床心理士・法律家からの提言〜」と題した講演会を、上智大学目白聖母キャンパスにて開催いたしました。
開催にあたり、高村正彦自由民主党副総裁から祝電をいただきました。
【高村正彦自由民主党副総裁からの祝電】
(画像をクリックするとpdfファイルでご覧いただけます。)
離婚後の子どもの養育について、欧米諸国は共同親権(監護)を採用している一方で、日本は単独親権制度を固守し、家族法の未整備と裁判所の不適切な運用により、親子の面会交流や養育費...
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【2015.08.22】 親子ネット講演会レポート「 みんなで支える離婚後の子ども養育」
平成27年8月22日、泉房穂 明石市長、および、馳浩 衆議院議員(現文部科学大臣)をお招きし、「みんなで支える離婚後の子ども養育」と題して、親子断絶防止法の立法化と自治体による面会交流・養育費支援の取り組みについてご講演をいただきました。
1.馳浩衆議院議員の講演
最初に、馳先生より親子断然防止議員連盟(議連)での体制と、親子断然防止法案の検討状況についてお話いただきました。
離婚後における親子の継続的な関係を維持できるような様々な方策を規定した法律の素案をご紹介いただき、明石市の取り組みも参考にしながら、来年の通常国会での制定を視野に入れ、立法化していきたいとのお話でした。
馳先生は、平成25年に離婚の際に未成年の子があった件数が13万組あったことを例にあげ、「親子が離れていることが、子どもの成長を阻害したり、犯罪に...
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【2015.05.30】 親子ネット講演会レポート「離婚後の子ども養育に関して出来ること ~子どもの視点から考える離婚後の子育て~」
今回は、小田切紀子先生(東京国際大学教授 心理学博士)丸井妙子先生(翻訳家 家事調停委員)の両先生をお招きし「離婚後の子ども養育に関して出来ること-子どもの視点から考える離婚後の子育て‐」というテーマでご講演を頂きました。
当日はこの問題に関心を寄せていただいている議員の先生方、新聞記者の方、ならびに北海道から九州までの全国各地の当事者の皆様が参加いただき満席となる盛況ぶりでした。以下、両先生のご講演について報告します。
1.小田切紀子先生
小田切先生には臨床心理士として多くの離婚家庭の子ども達と接してきた経験と心理学者として米国で最新の実証研究に携わってこられた立場からご講演をいただきました。
・子どもにとっての離婚
子どもにとって、親の離婚はどんな形であろうと受け入れざるを得ない結果として提示されることが多い。離婚は子どもにとって一大事であり、何より今後の生活で心配事を抱え込まないようにキチンとした安心できる説明をすることが重要であり、親の責任である。
・子どもの声
子どもへのインタビューで一番多いのは、親の離婚の説明がないことへの不安・不満がある。その他、再婚後は親に会えなくなるのがつらい、言い出しづらい、学校(友達・教師)での偏見、気軽に相談できる人が周りに見当たらない、面会交流をしていない場合でも高校大学になると自分のルーツを知りたい、一度でも...
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【2014.11.29】 親子ネット講演会レポート 「親子面会交流の重要性~乳幼児期の宿泊面会交流についての最新情報~」
2014年11月29日、青木聡先生の講演会を文京区男女平等センターにて行いました。青木先生には、面会交流の重要性を説く日本の第一人者として、かねてより何度も講演をお願いしてきましたが、今回は乳幼児期の宿泊面会交流についてアメリカの最新情報等を中心に講演頂きました。
演題:親子面会交流の重要性~乳幼児期の宿泊面会交流についての最新情報~
略歴:大正大学人間学部臨床心理学科教授。 臨床心理士。 山王教育研究所スタッフ東京都豊島区南池袋で「あずま通り心理臨床オフィス」を開業
翻訳に、「離婚後の共同子育て」(コスモス・ライブラリー)
「離婚毒」(誠信書房)
「離婚後の共同養育と面会交流 実践ガイド」(北大路書房)など
当日の配布資料はこちら
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【2014.08.27】 親子ネット講演会 レポート 親にとっての「子連れ離婚」と子どもにとっての親の離婚
子どもにとっての親の離婚~
2014年5月24日、中田和夫氏および堀尾英範氏両名をお招きし、「親にとっての『子連れ離婚』と、子どもにとっての親の離婚」というテーマで講演会を開催しました。
親の離婚を経験した方からの声を集め一冊の本にまとめ出版した中田氏からは、子どもの声を、自身も離婚を経験し離婚した親として子どもに対して何ができるのか多くの前例から学び実践を積んでいる堀尾氏からは、親が子にできることを講演いただき、離婚による子どもの心のダメージを最小化するにはどうすべきなのか、改めて考えるのが本講演会の目的でした。
前半は、中田氏から「子どもにとっての親子の離婚」と題して、二つの印象的なケースを取上げててお話...
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【2014.01.25】 棚瀬一代先生講演会 『離婚で壊れる子どもたち』
2014年1月25日午後2時より、親子ネット主催による棚瀬一代先生の講演会、「離婚で壊れる子どもたち」を開催しました。会場となった港区青山の会議室には当事者、祖父母の方等約70名の方が参加し、ほぼ満席という大変な盛況となりました。
講演会当日の様子
初めに鈴木代表より開会挨拶のあと、私達の問題に深い理解を頂いている衆議院議員馳浩先生の力強いメッセージが秘書の天野様より代読されました。
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【2013.08.12】 親子ネット勉強会レポート 『共同養育社会実現のための勉強会』
親子ネット勉強会レポート
『共同養育社会実現のための勉強会』
親子ネットでは平成25年6月8日に「共同養育社会実現のための勉強会」を開催しました。別居または離婚後の親子が自然に会える社会となるためには、法律の整備と国民の共感、支持が必要です。
今回は、日ごろ、親子ネットの活動を支援していただいています、NPO法人日本リザルツの白須紀子代表に、「国民の意識を変えるために必要なこと」についてご講演をお願いしました。
1.基調講演 (白須紀子代表)
1)日本リザルツについて 続きを読む
【2013.05.21】 親子ネット勉強会レポート 『別居・離婚後の共同子育て』
親子ネットでは、平成25年3月9日に「別居・離婚後の共同子育て」勉強会を開催しました。
会場となった科学技術館の会議室は、当事者である会員及びその父母、マスコミ関係者等でほぼ満席となりました。
そして、なんと子どもたちの姿まで会場で見ることができました。
1.講演会概要
前半、基調講演として、後藤弁護士から多くの実例を踏まえ、子どもの連れ去り・引き離し、貧弱な面会交流など、現行制度の問題点を解説して頂きました。また、問題点を批判するだけでなく、現行制度下における当事者の対応方法について、実務家としての貴重なアドバイスを頂きました。
後藤弁護士のお話は調停、裁判でいたずらに、紛争性を高め、高葛藤状況にするのではなく、着地点を見つけて離婚後も共に、子どもの養育に関わる共同親権(共同養育)とは、どのような状況を意味するのかを考えてほしい、そして人生をもっと横臥してほしい、そのようなメッセージを含んでいたものと思います。
後半は、後藤弁護士を含めた5人の方々(面会支援、育児、当事者、2名)をパネリストとして、会場からの発言も交えながら共同子育てについて活発な意見交換を行いました。そして、最後に、アピール文を採択して終了しました。
2.後藤富士子弁護士 基調講演
1)日本の離婚紛争の変遷
私は1980年に弁護士になりました。
2007年に始めて父親から離婚を受任するまで、20数年間は、概ね母親からの相談を受けてい...
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【2012.10.15】 親子ネット勉強会 レポート 『こんなときどうしたらいいの?』
平成24年9月11日、目黒さつき会館において、当事者の事例報告を基にした勉強会を開催しました。子どもに会えない悩みに向き合い、事態を打開してきた当事者に当時を振り返り語っていただきましたので、その様子を報告します。
本勉強会に対し、衆議院議員の下村博文先生と、馳浩先生にメッセージを頂きましたので、ご紹介いたします。
(クリックするとpdfファイルでご覧いただけます)
下村博文衆議院議員からのメッセージ
馳浩衆議院議員からのメッセージ
1.開会挨拶(印旛 一帆 親子ネット運営委員)
子どもと十分に面会ができない状況下で、我々には明るい話題はあまり有りません。
しかし、100%でなくとも少しでも「こうやれば、うまくいったよ」と勇気が湧くような体験談を当事者の方々に語って頂き、そこから学んでいきたいと、今回の勉強会を開催しました。
それぞれの方に「今まで、何を考え、どう行動してきたのか?」を具体的に話して頂きたいと思います。選択肢は一つではありません、色々な意見を聞いて、皆様ご自身の参考にして頂ければ幸いです。
また、この問題に詳しい弁護士、臨床心理士等、有識者の方々にアンケートをお願いしました。「このように主張・行動すればいいのではないか」「これはダメだよ」ということを具体的にアドバイスして頂きました。
資料にまとめましたので、併せて参考にして頂きたいと思います。
2.開催趣旨説明(飯田 彰 親子...
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【2012.07.08】 親子ネット講演会 レポート 『子どもの連れ去り』『親子引き離し』は児童虐待!
5月19日に開催された講演会『「子どもの連れ去り」「親子引き離し」は児童虐待!』は、参加者が90名という盛会となりました。
開会にあたっては、衆議院議員の馳浩先生から祝辞を賜り、馳先生の秘書の天野様にご出席いただき、ご挨拶も頂戴いたしました。
本レポートで、当日の様子をお伝えします。
【衆議院議員の馳浩先生からの祝辞】 |
←画像をクリックするとpdfファイルでご覧いただけます。 |
馳浩先生秘書の天野様からご挨拶
本講演会の様子は、TBSの「報道特集」でも報道されました。
1. 代表挨拶
本日は、遠方から多数お越しいただき有難うございます。皆さんの大半は子に会えない、または会いにくい状況になっている方々かと思います。考えもしない、思いつきもしなかっ...
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【2012.03.26】 親子ネット講演会 レポート 親子引き離しの元凶 『DV悪用』『診断書悪用』を追及する!
【1】開会趣旨説明(藤田尚寿 親子ネット代表)
親子ネット発足当時、この問題をインターネットで検索してもなかなかヒットしませんでした。現在は多くの団体が設立され、様々な情報も入る状況になってきました。
民法改正(面会交流の明文化)、ハーグ条約の批准と少しずつ離婚後の親子のあり方が問われ始めました。しかし、残念なことに約2/3の親子が離婚後、生き別れになってしまっています。面会交流拒絶の3大理由は「監護親が会わせたくない」「子どもが会いたくないと言っている」「DVが有る」です。
真のDV被害者は法で保護されなければならないが、DVの判断基準が曖昧なことを悪用している事例、これがDVなのかと疑問に思われる事例があります。
DVの悪用を防ぎ、親子が引き離されないようにしていきたいと思います。
代表 藤田尚寿の挨拶 |
盛況となった会場の様子 |
【2】「おかしなDV」「おかしな診断書」の実例報告(印旛一帆 親子ネット運営委員)
調査にあたっては客観性を重視し、
①相手方の提出した書面に書かれている「行為」を調査する。
②事実かどうか判らないので「真偽の判断」はしない。
③客観的に見て「DVかどうか」のみを考察する。
④「事実確認」と「判断基準」の重要性を指摘する。
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【2011.12.29】 親子ネット講演会 コリン・ジョーンズ先生出版記念 「子どもの連れ去り問題」を考える レポート
[1] 開催日時
平成23年11月12日に開催しましたコリンジョーズ先生出版記念講演会「子どもの連れ去り問題」について、報告いたします。
[2] 先生の紹介
先生は、ニューヨーク州およびグアム準州の弁護士であり、現在は同志社大学法科大学院教授としてアメリカ契約法等の講義をされています。
また、先生は、「子どもの連れ去り問題」を今年の3月15日に出版されていて日本の家族法にも精通されています。その理由はぜひ本書を御覧いただければと思います。
なお、弁護士で大学の教授!だから、権威の塊で強面の気難しい方なんだろうなと思う方もいるかもしれませんが、暖かみのある表情とやわらかい口調で挨拶をされると、大間違いだったことに気づかされます。(おまけに背が高くてスマートです!)ちょっと話がそれました。
[3] 会場の状況
講演会は、北の丸公園内の科学技術館で開催されました。私は駅から武道館の前を通って行ったのですが、晴天のためか親子連れがたくさんいて、とても楽しそうに過ごしていました。ふと、その景色に溶け込みたくなり、武道館前の売店でアイスを買いました。でも、いざその場に座ろうとすると、なんとなく違和感が出てくるのです。で、どこで食べようかと考えながら歩いていると、Iさんがベンチで弁当を広げていたので、御一緒させていただきました。私とIさんは、近況を話しながら今日の講演会を前に、改めて親子の交流の問題解決を誓いました!...
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【2011.09.30】 親子ネット講演会「取り戻そう!離婚後の親子の絆」レポート
平成23年8月20日、午後2時から、親子ネット講演会『取り戻そう!離婚後の親子の絆~離婚で引き離された親子の再統合に向けて~』が開催されました。講演会場となった東京・水道橋の貸会議室は70名の聴講者でほぼ満席となる盛況ぶりでした。
代表の藤田さんによる、第一部「面会交流及び子どもの変化に関する」実態調査報告、並びに大正大学青木聡教授による第二部「引き離された親子の面会交流の始め方」についてレポートします。
第1部 「面会交流及び子どもの変化に関する実態調査」
一人に一部ずつ印刷された報告書が配られ、まず初めに藤田さんからこの調査の趣旨説明がありました。別居・離婚後にわが子との交流が途絶えてしまう別居親がいるという、深刻な社会問題が今の日本にはあるにも関わらず、日本にはこうした実態を示すデータがほとんどありませんでした。そこで、現在日本で暮らす日本人が、別居や離婚をすると、親子交流がどうなってしま...
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【2010.10.10】 『親子ネット全国集会』レポート
親子ネット全国集会は「離婚後の共同養育」をテーマとして、親子ネットならびに他の関連団体、個人の協賛、後援を得て、9月29日(日)に中央大学後楽園キャンパスで開催されました。
当日は、親子ネット代表の河邑の挨拶で始まり、最初のプログラム”引き離された「子ども」たちの現在”では、親の離婚を経験したKさんの体験談が、司会者とのインタビュー形式で語られました。当事、小学低学年だったKさんは、幼くても両親の離婚という異変に気づき、同居親には何も言えなかったが、内心では非常に複雑な感情を抱え、思い悩んでいたということがひしひしと伝わってくる内容でした。中で...
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