【2013.07.30】 子どもの連れ去り、親子引き離しを禁止する法整備を求める署名活動
2012年5月に開催された親子ネット講演会以降、「子どもの連れ去り、親子引き離しを禁止する法整備に関する請願」に賛同していただける方から署名を集め始めました。
最終集計で、5,500筆あまりの署名を集めることができました。集まった署名は、下記の国会議員に紹介議員となっていただき、第183回国会へ提出しました。
一昨年の「別居、離婚後の親子引き離しを防止し、子の共同養育を進めるための法律制定に関する請願」に続き、今回も5,000筆を超える署名を集められたことは、別居・離婚後の親子断絶に多くの方が心を痛め、法整備による本質的な改革を求めている証だと思います。
皆様の願いが現実となるよう、親子ネットは「別居・離婚後の親子が自然に会える社会」を目指し、引き続き活動して参ります。署名してくださった方々に、改めてお礼申し上げます。
<馳浩先生と共に>
<上野先生と共に>
【紹介議員の先生方】 (五十音順)
上野ひろし 衆議院議員(日本維新の会)
椎名毅 衆議院議員(みんなの党)
馳浩 衆議院議員(自民党)
牧原秀樹 衆議院議員(自民党)
松本洋平 衆議院議員(自民党)
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【請願内容】
<請願の趣旨>
我が国では、離婚後、実質的に片方の親の養育権が認められていないことから、親権と監護権の確保を有利に進めるために、片方の親による同意なき子どもの連れ去りと、親子引き離しが後を絶ちません。これは、一方的な子どもの連れ去り、引き離しが、非人道的行為であり、欧米の先進国では誘拐や児童虐待となるのに対して、我が国では法的な制限がないことが原因と考えます。
近年の精神医学や児童心理学の研究から、連れ去りや引き離しは、子どもの健全な成長に様々な悪影響を及ぼすことが報告されています。片親疎外と呼ばれる、引き離された親との適応性の破壊や、自己肯定感の欠如による非行や望まない若年妊娠など、その影響は子どもの人生に長く影を落とし、我が国の将来にも及ぶものです。
平成24年4月1日施行の民法一部改正に伴い、離婚に直面する夫婦と親子に関して、いくつかの改正がなされました。面会交流の重要性が明文化され、離婚届の用紙に、養育費と面会交流についての記入欄が新設されました。これらは、私たちが求めている、離婚後も両親が子どもに愛情を注ぎ、協力して育てていく、共同養育社会の実現の第一歩と評価します。
しかしながら、一方的な連れ去り、引き離しがいまだに行われ、親子の絆が断ち切られ、子どもたちの成長に悪影響を及ぼすことを、私たちは強く懸念しています。未来を担う子どもたちを不幸にしないために、連れ去り、引き離しを禁止する法整備に関する、以下の3点を要望いたします。
<請願事項>
(1)子どもは親の所有物ではありません。両方の親から愛され養育される権利を持った固有の人格です。私たちは、合意なく子どもを連れ出し、片方の親と会わせなくする、連れ去りと引き離しを児童虐待の定義に加え、法的な歯止めをかけることを求めます。
(2)連れ去り、引き離しがなくならない原因は、離婚後の親権・監護権の決定の際に、監護の現状を追認する裁判所の姿勢にあります。親権・監護権の決定の際には、どちらの親がより相手方に友好的であるのかを比較する、友好親優先則の導入を求めます。
(3)共同養育社会が実現されることで、親権・監護権奪取のための係争の必要性は低下します。共同養育社会実現へのステップとして、養育費や面会交流の詳細を定めた、養育プラン作成の義務化と、そのための相談・支援制度の整備を進めることを求めます。
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【第183回国会 衆議院 法務委員会】 署名者数:5647名
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_seigan.htm