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「子どもの言動はいとも簡単に変わってしまう、連れ去りを経験して感じたこと」 田川萌花(仮名)

子どもの言動はいとも簡単に変わってしまう、連れ去りを経験して感じたこと

 突然の連れ去りから約一年間、子どもと離れて暮らしていた日々のことを今も鮮明に覚えています。世界中の明かりが全て消えてしまったような暗くて苦しい辛い毎日でした。

 調査官、弁護士さん、支え合う仲間との出会い、相手方の嘘が次から次へと明らかになり、他にも様々な運が重なり、子どもたちは私の元へと帰ってきました。

 現在は、相手の希望により月2回の面会交流が取り決められています。実際には月に2回の決められた日以外にも都合がつけば、子どもたちと父親が触れ合える時間を作るようにしています。

 離れて暮らしていた時期、最初の3ヶ月間は一度も会えませんでした。声を聞くことも、誕生日にプレゼントを渡すことも叶いませんでした。再会したのは試行面会をした裁判所でした。長男は開口一番大きな声で「一番好きなのがパパ、二番目に好きなのはちゃーちゃん(元夫の母親)」と言いました。そのあと、小さな声で「練習してきた」と言いました。

 他にも「ママは包丁を振り回すから嫌い」「会いたくなかった」と言いました。会えない間に嘘を吹き込まれていたのかと思うと、とても悲しく、子ども達の気持ちを想うと本当に辛かったです。

 その後の報告書には「母親との交流を途絶えさせることは子の福祉に反する」との記載があり、その後、面会交流がはじまりました。7ヶ月程、私は相手に「面会交流」をさせてもらっていました。あえて「させてもらっていた」という言葉を使いましたが、相手は子どものためではなく、裁判を有利にする為に「面会交流」を利用していました。「○○したら面会交流をさせてあげる」とか「○○を取り下げなかったから面会交流をさせてあげない」とよく言っていました。突然中止になったり、会えなくなったり不安定な面会交流でした。

 親なのに相手方たちにも、子どもたちにも、裁判所にも、世間からもまるで、他人のような扱いをされている感じがとても嫌でした。子どもたちの、私に対する接し方も、一緒に暮らしていたときとうって変わってしまったのです。会うたびに「ママは嫌い」「敵だ」などと言われていました。ちょうど一年ほどで審判が終わり、子どもたちが帰ってきましたが、元の子どもたちになるのに時間はかかりませんでした。すぐに私のよく知っている甘えん坊の元の子どもたちに戻りました。

 逆の立場になった今、自分がされて嫌だったことはしないように気をつけています。もしかすると自分が、面会交流で嫌な気持をしなかったら、知らず知らずのうちに自分も相手に嫌なことをしてしまっていたかもしれません。こちらの都合で一方的に中止にしたり、延期にしたりしない。子どもたちが、のびのびと過ごせるように笑顔で送り出す。子どもたちの父親やその家族の悪口は言わない。当たり前なことですが大事なことだと思います。フレンドリーペアレントになれるように心がけています。

 子どもたちは父親のことが大好きです。父親と会う日は、とても嬉しそうな顔をします。今でも、また家族4人に戻れるのではないかと微かな期待を抱いているのではないかと思います。それが不可能なことも、子どもたちなりにも理解しているようで小さいながらも事実をしっかりと受け止めて順応しようと頑張ってくれているように思います。

 本当は子どもにとっての一番は、両親が仲良くいることなのではないかと今でも思うので、離婚を避けられなった現実は重く受け止めていますが、せめて離婚しても子どもたち、元夫、自分、が幸せになる方法をこれから模索していこうと思っています。結婚していたときには出来ていなかったかもしれないことですが、今は子どもの気持ちだけでなく元夫の気持ちを知ろう、汲もうと意識するようにしています。

 子どもたちは、言葉に出さなくても、ちょっとした態度や、ほんのちょっとした表情で、親の気持ちを理解します。自分が思っている以上に親の顔色を伺っているのではないかと感じました。私は未だに元夫への負の感情が消えません。それも全て見透かされている気がします。自分にとっても、子どもたちにとってもその感情が何の役にも立たないことはよくわかっています。

 だからこれからは、今までのことを自分を見直すきっかけにし、元夫や元夫の家族に対してのネガティブな感情を少しずつ消して、過去を全て未来の為の意味ある体験に書き変えて行きたいと思っています。

編集部注)
 本ケースは不幸中の幸いで、軽度の片親疎外のうちに自然な親子交流が再開されたため、子どもに致命的なダメージを与えずに済んでいます。実は、片親疎外をしかかった親にとっても、この結果は非常に良かったはずです。
 何年も深刻な片親疎外が続くと、子どもの記憶は完全に書き換えらえてしまい、自らの意志で親を嫌っていると思い込んでしまいます。自分の本当の親を否定し、場合によっては憎みながら育つ、そんな不幸はありません。子どもは大きくなるにつれ、憎み続けた親の血が自身に流れていることを自覚します。自分自身の存在意義に疑問を感じ、自己肯定感の低下につながっていきます。
 怒りの矛先は、片親を嫌うように仕向けた監護親にも向かい、監護親と子どもの関係まで壊してしまうこともあります。結局、子どもと片親との切り離しは、誰の幸せにもなりません。だからこそ、私たちは親子の断絶なき社会を目指します。

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