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「祖父母の立場から共同親権の訴え」 中西アイ子

 今回、亡き息子の悲惨なできごとを通し、共同親権という法整備がいかに急務であるかを申し述べたいと思います。

 2007年7月に最愛の息子は、32歳の働き盛りで自死しました。あることが原因で妻と不仲になり、息子が大切にしていた当時3歳の男児(私の孫)を元嫁が取り込んでしまい、引き離し状態となってしまいました。

 息子は、孫と関われなくなったことに絶望感を抱き、長い遺書を残し、命を絶ったのです。もちろん、そうなるまでには、解決策となりそうな方法をいくつか提案しました。たとえば、親権をこちらに得られるよう弁護士に相談に行こうとか、また再婚すれば子どもが持てるなどと、話したのです。しかし、本人にとっては、現在の我が子が唯一の宝物であり、命を懸けても守りたかったことのようでした。私にすれば、孫は二の次で、息子の命の方が大切であり、長く生きて私の良き相談相手であり続けて欲しかったと痛切に思います。

 私は、息子に対し、何と的外れな愚かな物言いをしたのだろうと、自責の念で今も押し潰されそうです。どうして何も打つ手がなかったのか、悔やまれてなりません。

 息子の死から学ぶことがあるなら、それは共同親権を早急に実現させなければならないということです。第二第三の息子のような被害者を出さない為に、強く訴えたいと思います。この制度があれば、息子は死なずに済んだことでしょう。

 子どもが成長する過程において、両親が別居や離婚をしても、父親と母親、両方の愛情は不可欠です。どちらかが一方的に子どもを取り込んで会わせないというのは、犯罪行為に等しく、子どもの健やかな成長には、ほど遠いものがあります。 そういった引き離し行為から、息子のように精神的に追い込まれ、尊い命を絶つというような悲劇が生まれるのです。

 それから、私達のように悲惨な例が他にもあることをお聞きしています。祖父母の立場から、またその方々すべての代弁者として申し上げますと、実の父親か母親のどちらかが死亡している場合、その祖父母が孫との交流を断たれ、会えなくなるというのは、非人道的な扱いです。

 我が子を亡くすし、孫とも会えなくなるしで、どうやって明日に希望を持って生きろというのでしょうか。一生悲嘆の日々を過ごさねばならないのでしょうか?長くはない残りの人生に、少しでも祖父母に生きがいを与えてくださいませんか。

 現実には、四分の一の血は祖父母から孫に受け継がれています。そして、父親や母親がどんな人物であったのか、説明してあげられるのは、祖父母なのです。子ども自身もある年齢になれば、どんな父親か、母親だったのか、知りたがる時期が必ず来ます。前もって子どもに、父親、母親の生き様、考え方を伝えておくのは、子どもが迷わないで生きていく為の羅針盤の役割を果たすものであると考えます。

 さらに、夫婦関係が破綻する前や、父親、母親のどちらかが死亡する前の、祖父母と孫との密接な交流が、どうであったのかを審判の場ではよく聞かれます。これは、祖父母に慣れているということが、面接の為の条件とされているからです。

 しかし、諸事情で孫と頻繁に会えていなかったという祖父母もいます。
 父親か母親が死亡している場合は、唯一の繋がりは孫しかいない訳ですから、密接に孫との交流があったのかどうかに関わらず、特例として自由に会える為の法制化を整えていただきたいのです。

 なぜなら、我が子の無事な日々を願いながら、無念な思いで亡くなった息子や娘の代わりとして、道を踏み外さないよう祖父母が孫の成長を見守るという重い責任があるからです。

 最後に、片親の顔色を伺いながら萎縮して育つような子どもを増やさないでください。子どもは、関係者が全員で見守り育てていくものです。ある一部の親の所有物ではありません。ましてや、親の思い通りには育ちません。子は天からの授かりものという例えがあります。広い視野に立った幅広い子育てが必要なのです。

(中西アイ子)

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