【2020.10.19】 【関連記事】9月16日親子ネット記者会見が、ワシントンポストに掲載されました
9月16日の親子ネット記者会見が、いよいよ、ワシントンポストにも掲載されました
◆ワシントンポスト
In Japan, divorce can mean losing access to children. Many parents want that to change
和訳
⽇本では、離婚は⼦どもと接触できなくなることを意味する。多くの親がそれを変えるのを求めている
夫の度重なる浮気に嫌気がさしたイズミさんは、別居を決意し、3⼈の幼い⼦供を
連れて⾏く予定を⽴てた。
しかし、夫が⼀歩先んじた。 夫は⼦どもたちを連れて⾏くことを阻⽌し、離婚後
も⼦どもたちに会う権利をも否定したのだ。
イズミさんからは、姓はお⼦さんたちのために伏せるよう依頼されているが、3年
前のそれ以来、⼦どもたちには会えていません。
イズミさんによると、1ヶ⽉もしないうちに、⼦どもたちはこのように⾔いくるめ
られてしまって、 “ママは嫌い “と⾔うようになった。
しかし、裁判を起こしてみると、何千⼈もの⽇本の親たちにとってはお馴染みの返
答が返ってきた。 “⼦どもたちは元配偶者との間に落ち着いており、⾯会は⼦ども
たちと新しい家庭の邪魔になるだけだ”と、裁判官は親権を⽗親の単独親権にしてし
まう際に⾔い渡したのである。 イズミさんは⽉に⼀度、送られてくる写真でしのが
なければならないだろう。
弁護⼠達によれば、⽇本は先進国の中でも稀なことに、共同親権という概念を認め
ていない。 ⽚⽅の親に単独親権を与える習慣があるため、何⼗万⼈もの⺟親や⽗親
が⼦どもに会うのに壁が⽴ちはだかる可能性に直⾯しており、⼦どもたちは成⻑す
る中で両親双⽅に会う権利を否定されている。
【⼦どものための権利】
しかし今、国際的な圧⼒と⽇本国内での法的努⼒が相まって、⽇本の親権法の再検
討がもたらされる可能性にある。
⼈権関連の事件を扱ってきた、作花智志弁護⼠によると、⼦どもには双⽅の親と⾯
会する基本的な権利があるという社会通念の認識が⾼まっている。
“法律は親の⽴場での問題とは捉えても、⼦どもの基本的権利の問題とは捉えない
傾向がある “と。
作花⽒は、親には⽇本国憲法の下で⼦どもに会う基本的⼈権がある、親が⼦どもと
⼀緒に出て⾏かないようにする法律がないことは⼦どもの権利の違憲侵害で、裁判
所は親の⾯会権を⾏使すべきだと主張して、3つの「絡み合わせた」訴訟を裁判所
に起こしている。
いずれも段階は異なるが、最初のケースでは11⽉に判決が出る⾒込みだ。
⽇本の裁判所は「継続性の原則」として知られているものに基づいて(親権の帰趨
を)運営しており、訴訟になったときには、ほとんどの場合、⼦どもを⾝体的に抱
え込んでいる側に単独親権を与える。
これは、⼦どもを家庭の「所有物」として⾒ていた⽇本の今では廃れている家族制
度を反映しており、裁判所はその家庭を乱すべきではないという⼀般的な考えを反
映している。 これはまた、⽇本の保守的な体制がいまだにしがみついている考え⽅
でもある。
実際には、⼦どもの親権を欲する親は、⼦どもを連れて新しい場所に逃亡し、もう
⼀⽅の親の⾯会を拒否するようにするだけである。 裁判所はほとんどの場合、「誘
拐犯」に単独の親権を与えることで報いを与える。
⽇本の裁判所には⾯会権を⾏使する特別な法的強制⼒を持たないため、事実上、親
権者の裁量に委ねられている。
【欧州からの挑戦】
この問題は、⽇本⼈の妻が⼦供を連れて家出し、⼦供に会う権利を否定された後、
何年にもわたって抗議の声を上げてきた外国⼈の⽗親たちが、メディアや世間の注
⽬を集めてきました。
⽇本以外の国でも課題は⼭積している。 フランス⼈とイタリア⼈の⽗親による活動
もまた、⽇本の法律を⾒直すように⼤きな圧⼒をかけている。
ヴィンセント・フィショ⽒とトマソ・ペリーナ⽒のロビー活動をきっかけに、欧州
連合(EU)が⾏動を起こすようになった。 EUの26⼈の⼤使は2018年に共同書
簡を書き、国連の「⼦どもの権利条約」を引き合いに出して、⼦どもには両⽅の親
と⾯会する権利があるべきだと主張した。 そのメッセージは、7⽉の欧州議会の決
議で強引に強調された。
現在、欧州議会の議員たちは、双⽅が国際⼈権条約を尊重することを約束する平⾏
協定の下で、2019年の対⽇貿易取引をこの問題と結びつけるようEUに圧⼒をかけ
ている。
⽇本の国会で変化を求める声をリードしてきた野党議員の串⽥誠⼀⽒は述べる、「
外国からの圧⼒はますます重要になってきています。私たちの提案に対する国⺠の
⽀持は、私たちが望むほどにはまだ強くなってはいません。」
安倍晋三元⾸相の下、政府は親権に関する法律問題を調査するためのパネルを設置
し、他の24カ国の制度(ほとんどすべてが共同親権を認めている)を調査した。
この調査会には法案を提出する権限はないが、先⽉2度⽬の就任を果たした上川陽
⼦法相が法改正を推進することに串⽥⽒は「⼤きな期待を寄せている」とも語って
いる。
上川⽒は、国会議員713⼈のうち90⼈の議員が共同親権を求めるロビー活動を
⾏っているグループの副議⻑を務めている。
上川⽒は就任直後に読売新聞の取材に対し以下のように語った。「⼦どもの利益を
最⼤限に考慮することが重要です。それは世界の流れに沿ったものであり、今後も
議論を続けていきたい」
この数⼗年は、男性は⻑時間働き、⼥性が⼦供の世話をしていました。 裁判所は
約90%のケースで⼥性に親権を与えていた。 今⽇では、離婚後に親権を求める⽇
本の男性が増え、⼦どもとの⾯会を拒否される⼥性が増えている。
先⽉⾏われた記者会⾒では、23⼈の⺟親と1⼈の祖⺟(オーストラリア⼈⼥性を含
む)が、⼦どもとの⾯会を拒否されたという悲痛な体験談を語った。
イズミさんによると、⼦どもたちが通う学校は⽀援を拒否し、⼦どもたちのための
公的⽀援当局は、⾝体的虐待の証拠がないとの理由で介⼊を拒否した。
「今⽇、夫は2ヶ⽉に1回しか写真を送ってこない。 彼は、それをすることさえ、
私たちの⼦どもたちの幸福に反すると⾔っています。 でも、『⼦どもたちの幸福』
ってなんなのですか? 誰を頼ればいいのかわかりません。」