【2020.07.09】 【関連記事】欧州議会 日本におけるEU市民の親からの子の連れ去りに警鐘を鳴らす
◆欧州議会
日本におけるEU市民の親からの子の連れ去りに警鐘を鳴らす
<日本語仮抄訳>
欧州議会議員は、日本の当局が国際法の遵守に消極的であることで、日本において親による子の連れ去り事例が多数発生していることを懸念している。
7月8日(水)、賛成686票、反対1票、棄権8票で採択された決議において、欧州議会は、日本での親による子の連れ去りから生じる子どもの健康や幸福への影響について懸念を表明した。また日本の当局に対して、子どもの保護に関する国際法を履行し、共同親権を認めるよう法制度の変更を行うことを求めている。
国際法の履行
欧州議会は、EUの戦略的パートナーの一つである日本が、子の連れ去りに関する国際的なルールを遵守していないように見受けられることを遺憾としている。また日本の当局に対しては、国内法を国際的な公約や義務にと調和させるため、両親の婚姻関係が解消した後の子の返還や面会・訪問権に関する国内および国外の裁判所の決定を実行するよう求めている。
欧州議会議員は、子どもの最善の利益を守ることを第一に考えるべきであり、また子どもや親権のない親との将来の関係に及ぼす長期的な悪影響を避けるため、子の連れ去りの問題は、迅速に対処する必要があることを強調している。また、国連の「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」において、全ての子どもは、子の利益に反するものでない限り、両方の親との関係や直接的な交流を維持する権利があるとされていることを指摘している。