【2019.12.01】 【関連記事】平成31年2月25日衆議院予算委員会 安倍総理の気持ちが動いた!共同親権について
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【議事録抜粋】
○串田委員 後でまたもう一つ、最後に質問させていただきますけれども。
実は、外国も非常に苦労しているんです。アメリカも、カリフォルニアから始まりました。そして、そのときにやはり単独だったんですよ。それが、一九七九年、ジェームズ・クックという人、共同監護の父と呼ばれているんですが、共同監護法というのを成立しまして、今、五十州でそれが適用されています。
ドイツも、実は単独親権だったんです。ところが、一九八二年に連邦憲法裁判所が違憲の判決をしたものだから、国の中で共同親権へと法整備をしていった。どこの国も苦労しているんです。
それは、だって、別れるという状況で円満に話をするということはなかなか難しい。だけれども、子供の権利として、子供はどちらが幸せなのかということで、世界が知恵を出し合ってつくったのが子どもの権利条約じゃないですか。だから、日本もこれを批准したんじゃないですか。
私は、私の考えを押しつけようと思っているわけじゃないんです。世界がやっているからまねしようと言っているわけじゃないんです。日本自身が、一九九四年にこの条約を締結し、それを守っていないということで、国連から再三勧告を受けているじゃないですか。これを守るというのは、国の責務として必要だと私は思います。
そして、昨年、ハーグ条約の不履行国と認定されました。これは、子の連れ去りについて、ほかの国から日本に連れ去るということなんですけれども、どうしてそういったようなことが横行するかといえば、日本は連れ去りが一番有効な手段だというふうなことで、外国からも連れ去られていく。そして、それを、アメリカは日本を非難しました。不履行国という非難ですよ。このときの単語はアブダクションですよ。これは拉致じゃないですか。拉致の常習国という認定をアメリカからされたのと同じなんですよ。
こういうような意味で、先ほど外務大臣は条約に反していないと言いましたけれども、それは、国が反しているかどうかということではないんです。アメリカとしては反していると思っている。ヨーロッパとしては反していると思っている。これは、謙虚にこういったようなことを見習っていく必要が私はあると思うんです。
これは、安倍政権を批判しているわけじゃないんです。この条約を締結したのは一九九四年、連立内閣のときだったんですよ。自公政権もできなかったんです。民主党政権もできなかったんです。なぜかといったら、すごく大変な作業なんです。
これは、連れ去りをすれば処分を、刑事罰をしなきゃいけない。だけれども、一方で、DV被害者も守っていかなきゃいけないんです。それを、一生懸命、国が知恵を出し合って、ほかの国はやっているんだけれども、日本は現場に丸投げ。だから、現状維持になってしまうので、連れ去りが横行してしまうんです。連れ去りが一番有効な手段になってしまうんです。
安倍総理、どうでしょう。今、この日本を支える若者が、どういう若者がいいのか、考えていただきたいんです。一方では、いろんな事情で別れ離れになっても双方の親から養育を受ける、そういう子供がこの日本を支える方がいいのか、それとも、あなたの父親は悪い男なんだよ、そういうふうにして、実の親を憎むような子供が大きくなってこの日本を支えた方がいいのか。
安倍総理、この条約を締結した以上は、決断、国民が見ている前ではっきりと、この条約を遵守するような法改正へと進むということを明言していただけないでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 この日本が条約上の義務を果たしているか、遵守しているかどうかということについては河野大臣からお答えをさせていただきましたし、また、政府の立場については山下法務大臣から答弁をさせていただき、親権とは別に、親の面会、そういう権利についてはそうした対応をしているということは答弁させていただきました。
一方、今、串田議員のお話を聞いていて、聞いていると、なるほど、もっともだなという気もしてくるわけでございまして、子供としては、やはりお父さんにも会いたいしお母さんにも会いたい、お母さんにも会いたいしお父さんにも会いたいという、それはそういう気持ちなんだろうなということは、よく私も理解できます。
この問題については、国会の議論の状況等も踏まえまして、きょうもそうした議論がございましたが、民法を所管する法務省において引き続き検討をさせたいと思います。
議事録リンク
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/198/0018/19802250018013a.html