2017年01月26日 産経新聞 『親権訴訟で逆転判決 妻側「適切」、夫側「連れ去り助長」』
親権訴訟で逆転判決 妻側「適切」、夫側「連れ去り助長」
親権訴訟の控訴審で逆転判決が出たことを受け、妻側、夫側はそれぞれ東京都内で記者会見を開いた。
妻側の弁護団は「判決を聞いてほっとした。今後は夫もおだやかな気持ちで娘と再会してほしい」とする妻のコメントを朗読。続いて「既に築かれた学校や友達との関係を考慮した適切な判決だ。1審は面会を過剰に評価した異様な判決で、実務上も多くの混乱が出た。なぜああした判決が出たのか、司法は検証すべきだ」と指摘した。
一方、夫の代理人、上野晃弁護士は「子供を突然連れ去られ、会えずに苦しんでいる人が多い現実を無視し、従来基準に沿っただけの判決だ。この判決では、連れ去りをした方が有利になる。連れ去りを助長する不当な判決だ」と批判した。
判決が子供の意思に触れたことについても、上野弁護士は「判決も『今後もお母さんと暮らしたい』という長女の意思は妻に影響されたと推認される、と指摘した。フレンドリーペアレントルールは、両方の親から愛されたいという子供の意思を尊重したもの。子供にどちらかを選ばせるのは適切ではない」とした。夫は「長女に対して申し訳ない。何も言えない」などと話した。夫側は上告する方針を明らかにした。