2015年09月11日 毎日新聞 『面会交流:離婚、親子の別れにしない 子どもとの面会支援、中区のNPOが機会作り 14日に講座 /岡山』
面会交流:離婚、親子の別れにしない 子どもとの面会支援、中区のNPOが機会作り 14日に講座 /岡山
離婚などが原因で別居を余儀なくされている親と子が会う「面会交流」を、中区のNPO法人「岡山家族支援センターみらい」が支援している。「子どもにとっての幸せは父親と母親の両方と会えること」との考えに基づき、両親の間に入って面会の機会を作っている。14日には面会交流について広く知ってもらおうと公開講座を開く。【五十嵐朋子】
両親が離婚などで別居した場合、その子どもが一緒に住んでいない方の親と会う機会は限られる。親同士の関係が悪く、話し合いが成立しないようなケースでは、きっかけさえ作ることができない。
同NPOは2013年、離婚調停などに関わる弁護士や調停委員らが中心となって設立した。双方の親と連絡を取り、面会交流の日程や場所などを調整し、定期的に会えるよう支援する。事前に面談を行い、希望があれば支援員が親子の面会の場に同席することもあるという。
元家事調停委員で、NPOの理事長を務める近藤みち子さんは「夫婦の別れが親子の別れになってはいけない」と話す。月1回程度の面会でも子どもは楽しそうに時間を過ごすといい、ボウリングや買い物を楽しむ親子もいる。近藤さんは「調停の場では子どもに何の決定権もない。『両方の親に大事に思われている』と確信しながら育つことがとても大事」と強調する。
面会交流については、法律で権利や義務に関する明確な規定がなく、重要性が認識され始めたのはここ数年という。近藤さんは「まだ『当たり前』になっていない。多くの人に関心を持ってほしい」と訴えている。
14日の公開講座は午後6時から北区南方1の岡山弁護士会館で。元家裁調査官で、家庭問題情報センター主任専門員の山口恵美子さんが「面会交流と子どもの心」と題して講演する。入場無料、申し込み不要。問い合わせは岡山家族支援センターみらい(070・5678・0226)。