2014年04月01日 日本経済新聞 『米男性、日本にいる子との面会申請 1日にハーグ条約加盟』
米男性、日本にいる子との面会申請 1日にハーグ条約加盟
【ワシントン=共同】離婚した日本人の元配偶者らが日本に連れ帰った子供との再会や交流を求め、米国人男性ら約20人が31日午前、米国務省を訪れ、ハーグ条約に基づく日本政府への面会申請書を提出した。
日本が4月1日に国際結婚破綻後の子供の扱いを定めたハーグ条約加盟国となるのに合わせた申請。条約は加盟国に面会支援を義務付けており、申請書は国務省から日本外務省に送付される。
条約は一方の親が16歳未満の子供を国外に連れ去った場合、住んでいた元の国に戻すことを原則としている。適用対象は加盟後に起きたケースに限られる。
生後9カ月の娘と引き離されて以来11年間、一度も会えずにいるという米海軍のポール・トランドさん(46)=メリーランド州=は「面会は通過点だ。われわれは子供を取り戻すことを諦めたわけではない」と述べ、適用対象外の既存事案についても日本政府の取り組みを求めた。
2010年の米下院決議は1994年以降、米国籍の子供300人が不当に日本に「拉致」されたと指摘。米政府は日米首脳会談などでもこの問題を取り上げ、ハーグ条約加盟を強く要求した経緯がある。