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2012年02月05日 毎日新聞 『子どもの権利条約:創設の「個人通報制度」とは?』

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子どもの権利条約:創設の「個人通報制度」とは?
 国連総会は昨年12月、「子どもの権利条約」に「個人通報制度」を創設することを決めた。日本が批准すれば子どもが人権侵害の実態を訴えられるが、どう活用できるのか。子どもの権利に詳しいNGO「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」の森田明彦シニアアドバイザーと大谷美紀子弁護士に聞いた。【鈴木敦子】

 Q どんな制度ですか。

 ◇「不当な扱い」巡り国連へ直接訴える

 A 子どもの権利条約に違反する「不当な扱いを受けた」と思った子どもが、自ら国連人権高等弁務官事務所(ジュネーブ)の子どもの権利委員会に手紙やメールで直接訴えることができます。同委員会が審査し、当該国に勧告や提案をします。勧告自体に法的拘束力はありません。

 Q だれでもいつでも通報できますか。

 ◇国内での救済がかなわない場合

 A 国内で救済手段を求めても、人権侵害の事態が解消できなかったり補償を受けられなかったりした時にだけ、通報できます。場合によっては、国内で訴訟を起こし判決が確定していることが前提になります。通報の際は、国の制度が不十分という理由が必要で、個人を相手にした事態の訴えはできません。

 Q どんな訴えが考えられますか。

 ◇婚外子差別など人権侵害を想定

 A 子どもの権利条約に反するような人権侵害、例えば「婚外子差別」です。民法は、法律上の結婚をしていない男女に生まれた非嫡出子(婚外子)の遺産相続分を、嫡出子の半分と定めています。国連は3回にわたり、日本政府に撤廃を勧告しました。昨年10月には大阪高裁が法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、婚外子にも嫡出子と同じ相続を認める判決を出しました。しかし民法の規定は残ったまま。国内の裁判所より国連に訴える方が、認められる可能性が高そうです。

 Q ほかにどんな例があるのでしょう。

 A 最近話題になった「ハーグ条約」。国際結婚した夫婦が別れた場合の子の取り扱いを定めた法律で、子どもを国外に無断で連れ去ることを原則禁止しています。欧米にならい日本も加盟を決めたので、今後は条約に基づき子どもの住む国や同居する親が決まります。裁判所の決定や手続きに不服であれば、申し立てられます。

 Q 子どもの意思が反映されやすくなるのですよね。

 ◇国内法制度の不備訴えることも可能

 A 自分の運命に意見を言えるので、より主体的に関わることができるのです。例えば、日本では夫婦が離婚した時の共同親権が認められていないため、子どもは親権を持たなかった親との面会を著しく制限されることがあります。しかし、子どもの権利条約は「親からの分離禁止」を定め、子どもが定期的に双方の親と接触する権利を尊重しています。個人通報制度は個人の主張を申し立てるものですが、結果的に国内の法制度の不備を指摘しているとも言えます。

 Q 障害者の子どもが救われるケースもあるらしいですね。

 ◇障害への配慮必要

 A 知的障害がある子の証言を、裁判の証拠として採用する道が開けるでしょう。国内では障害がある子が虐待を受けたと証言しても、「信用性に欠ける」と採用されず、被告が無罪になるケースが多くあります。英米では子どもの意見表明権を尊重し、専門の面接員を置いています。「配慮がないこと」が人権侵害と見なされる可能性もあります。

 Q 通報は子ども本人だけですか。

 ◇代理も可

 A 代理が立てられます。例えばいじめ自殺で子どもが亡くなってしまった場合は、親が訴えることができます。いじめ自殺を巡っては、親が学校や自治体を相手取り提訴する例がありますが、いじめと自殺との因果関係を証明しなければならないなど困難も多く、敗訴しやすいのが現状です。国連は日本でいじめが多いことを懸念し、対策を取るよう再三勧告しており、個人通報の結果、学校側が十分な対策を取ってきたのか検証することも考えられます。

 Q 通報は日本語でもいいのですか。

 A 本来は英語ですが、日本語で書いた場合は国際NGOや法律家の団体が英語への翻訳を支援してくれます。

 Q 日本政府が批准しないと通報できないのですよね。

 ◇批准は「未定」

 A 民主党は通報制度をマニフェストに掲げており、日本は国連総会に共同提案した約50カ国のうちの一つです。外務省は批准について検討を続けており、批准するかは「未定」としています。子どもを守る立場の弁護士は、教師や学者らが政府に批准を働きかけることが必要と見ています。

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 ◇子どもの権利条約

 18歳未満の子どもの基本的人権を国際的に保障するための条約。生きる権利▽守られる権利▽育つ権利▽参加する権利--の四つの主な権利を実現・確保するために必要な具体的事項を規定している。89年に国連で採択され、日本は94年に批准した。

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