【2008.07.13】 発足集会&デモ


13日の親子ネット発足集会は賛同者も100名を超え、会場も満席となり、盛況のうちに幕を閉じました。
NHKからもカメラクルーと中継車が出て、当日、6時と10時のNHKニュースでこの集会の様子が報じられました。
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015871891000.html#
集会後のデモにも約30名が参加し、今後の展開に期待を持てる内容だったと思います。
以下はSTAFFとして参加した私(辻)の当日レポートです。
13日は、「我が子に会いたい親の会」「国立(くにたち)子どもとの交流を求める親の会」「親子の面会交流を実現する国分寺ネット」など関連諸団体がいくつか参加して出来た親子交流ネットワークの発足集会日。
数ヶ月前から何度も会議を重ね、いよいよこの日を迎える。
当日スケジュールは以下の通り。
12:30 STAFF集合
13:00 開場
13:30 開始・主催者挨拶
13:40 当事者報告(ポール・ワン、結城みすず、宗像充)
14:40 休憩
14:50 棚瀬孝雄講演
15:50 質疑・討論
16:05 アピール
16:25 今後の行動提起、集会アピール
17:00 デモ出発
19:00 懇親会
自分の仕事はデモ行進時に使うプラカード造りと、当日のビデオ・写真撮影が主な仕事。
書類整理ファイル用の厚紙の耳をカットしてA3用紙を貼り付けてパンチで穴を開け、事前に集めておいた親子引き離し関連ワードをそれぞれ書き込んでいく。
書いてもらったもので使えそうなものはそのまま貼り付けて使い、これを約15枚ほど作成。
現場で対処出来るよう、白紙の紙も在庫分持って行く。
スタッフは12:30集合だったが結構早い時間から人が集まっており、皆それぞれの準備。
俺もプラカードに通す紐を作ってもらったり赤ペンを買ってきて文字に下線を引いたり。
ひときわ背が高くがっちりした体格の映画監督のディビット・ハーンは映画の仕事をしながらこの親子引き離し問題のドキュメンタリー映画を作って芸術祭への出品を考えているという青年で、資金はすでに1千万円は集まったが完成までにはさらに1千万円必要とかで、資金難で大変なのだそう。
持参したNHK並みに立派なビデオカメラで今日の集会の様子を収めるらしい。
撮影で忙しいというところを無理に頼んで彼にも英語でプラカードを一枚書いてもらう。
マスコミはNHKのTVカメラSTAFFが来ていて、昼休みに見たらNHKの中継車も来ていた。
1時半の開場と共に人もぼちぼち入り始める。
ディビッドや他の外人カメラマンの方はどうにも漢字がお好きのようで、自分が書いた15枚ほどのプラカードをわざわざ1枚1枚めくってカメラやビデオカメラに収めているので、そんなに映してくれるならもっと綺麗な字で書けばよかったと少し反省。
開場正面黒板には親子ネットマークやパパママイラストをあしらった立派なスローガン用紙を作って張ってくれていて大感謝。
こういうのはやはり嬉しいですね。
素敵なバッジも沢山作ってくれて、これが結構沢山売れたとの事で、少しでも今後の資金の足しになってくれたらありがたい。
開場は盛況で、満員御礼(40人ぐらい)だろうか。
最後には机も足りなくなるぐらいの人が来てくれた。
司会挨拶、主催者挨拶があり、その後現在も引き離され中の3人の方(ポール・ワンさん、結城みすずさん、宗像充さん)が自分のケースをそれぞれ述べる。
ポールさんは相手方母親が既に亡くなっているにも関わらず日本の裁判所に親権を失わされ、現在も相手方祖父母が孫の監護をしているというとんでもないケースだ。
ここで、用意していたミニDVテープが思った以上の勢いで消費されていくのを見て不安になり、休憩を利用して急遽近くのコンビニに買いに走る。
棚瀬孝雄先生は弁護士であり大学教授でこの問題に非常に詳しい方だ。
自分は撮影係をしていたのであまりじっくりと先生の講演は聞けなかったが、素晴らしい話を沢山されていたということだったので後からじっくりビデオを見てみよう。
講演が終わり数名から質疑応答が出され、その後、関連各団体がそれぞれの活動内容をアピール。
このまま全国組織にしていきたいなどの話をし、今後の活動報告予定を述べる。
しかし終了間際に思いもよらなかったトラブルが発生。
さっきまで残量3時間近くあったバッテリーパックが突然残量ゼロに。
そんな馬鹿な???
しかし何度やってもバッテリーは復活してくれない。ゼロ表示。
当然充電をする時間もない。
しょうがない、他にもビデオカメラを持ってきていただいている方がいたので、後から頼んで何とか1本に編集しよう。
発足集会は閉幕後はそのまますぐにデモの準備。
体の前に掲げるプラカードの準備をしていたらフランス人の方も一枚書きたいというのでフランス語で書いてもらって、その下に自分が同じ意味で日本語訳を書く。
デモには5,6人の外国人の方も一緒に参加してくれるようで、ディビッドも重いカメラを担いで歩道からいい絵を狙う。
会場前の春日通りにはすでにパトカーが赤灯回して待機していて、その後に街宣カーにウグイス嬢二人が乗り込み、デモ隊は最前列に横断幕を掲げてそれぞれプラカードをぶら下げる。
最後尾にもパトカーが付いてくれるので他車に突っ込まれる心配も無し。
3車線の歩道側1車線をまるまる僕らのデモ隊の為に空けてくれ、お巡りさんも非常に協力的なのがうれしい。
街宣カーからウグイス嬢が「親子引き離しはやめよう」とか言うのを後ろのデモ隊がそのままマネするのだが、始めは遠慮がちだったものの、やっていると何だか段々楽しくなってきて、「親子引き離しは許すな!」とか「日本にも拉致はあるぞ!」「そうだ!」とか勝手に言葉を直してしゃべり始める始末で、公道を練り歩きながら言いたい事を大声で喋るのがこんなに楽しいとは思わなかった。なので俺は顔がずっとにやにや。
そうか、主催者はきっとこれが楽しくてやっているのか。。とか邪推する。
茗荷谷近くから始まった抗議活動はその後、文京区シビックセンター前で右折して東京ドームの横を抜け、後楽園の横を通って白山通りへ。
この時も反対車線にまで警官が出て交通整理をやってくれ、感謝。
ドームでは丁度この時ジャイアンツ戦があったようで、我々の「許すなー!」の声に合わせて「そうだ、二岡を許すな!」「モナもだ」とか叫んでる方がずっと付いてきて面白かった(笑)
日曜という事もあってあの辺はかなり人が多く、また家族連れも沢山いて注目度も高かったので、アピール効果は抜群だったのではないでしょうか。
デモ隊が27人ほど、歩道のビラ巻き組を入れると全部で約30名。
30人でこれぐらい盛り上がるのだから、これが100人ぐらいいたら楽しいだろうなぁ。。と思ってしまった。
交通整理のお巡りさんは大変と思うけどね。
ビデオカメラもスイッチ入れてほんの数秒なら復活してくれたりして、短いながらも貴重なデモの映像を少しは収められたし、代わりにとデジカメはバシャバシャ撮っておいた。
その後、デモ一行は白山通りを水道橋交差点まで進み、駅前十字路で秋葉原方面に左折。
そのまま坂を上って少し行ったところにある公園に左折して終了。
わざわざそこまで先導してくれたお巡りさんに皆で感謝の言葉。
向こうも妙に丁寧で礼儀正しく接してくれたのが印象的だった。
いやー、デモってこんなに簡単に出来るんですね。
書類申請その他準備をしてくれた方、お疲れ様です。
2次会の懇親会まで1時間ほどあるのでそのままその公園でダベリタイムとなったが、興奮冷めやらずといった感じで、気分は思いっきりカラオケ歌った後の爽快感に似てるかな。
それまでは自分もデモをやる人なんてみんなアブナイ人と思っていたのだけど(笑)、感想は「楽しかったー!」って感じで、これならまたやりたいっすね。
30人みんなで記念撮影してここは幕。
その後、水道橋の居酒屋まで歩いて移動して、懇親会へ。
この時の乾杯ビールは、夏の蒸し暑さと達成感も手伝って、本当にうまかった!!!
懇親会も30人近くが参加してくれたようで、国籍入り乱れてこの問題の問題点を討論したり信仰を深めたり。
YouTubeでしか見たことのなかった人が目の前にいたり、名前だけずっと知っていた人の顔と名前がやっと一致したり、最後まで「で、この人って誰?」という人が約半分ぐらいいたり、何だかんだでとても楽しい時間を過ごさせてもらいました。
隣席のカナダの方は日本の司法のあまりの遅れっ振りを嘆いていたので、こちらも日本語、英語、それでも無理ならボディランゲージで色々メッセージを伝えておいた。
6時のNHKニュースではディビッドの嫁さんが「あんたがTVに出てるわよ」と電話をかけてきてくれて、ニュースの即効性というのもすごいなぁと思いました。
以前この問題に詳しい弁護士が「この問題の最終目標はNHKがニュースとして取り上げてくれること」と言っていたが、それもつい去年の話。
まさかこんなに早くその日が来るとは思わなかった。
反響次第では一気に民法改正なんて話にならないかな?
法律を変えるのは決して政治家や法律家だけではないんだなというのを実感できたのも今回の大きい収穫でした。
それで楽しければ言うことなし。
会議が重なってかなりしんどかった事もあったが、勝手なもので終わってみると何だか寂しい。
いや、これは終わりではなく始まりなのだとは思い、ここからさらに前進していかないとね。
今回の活動は今後に大いに希望を持てるものだった。
賛同表明も短い期間だったにも関わらず匿名含め100人を超えたらしい。
現場の調停でそれぞれ戦っておられる方、様々な自助グループや各団体、政治家、弁護士、マスコミ、その他、現在のリソースを終結させればこの問題の解決は決して不可能ではないという希望を持てる発足集会になったと思う。
今回、集会に参加された方、様々な理由で参加できなかった方も含め皆様に感謝したい。
今回はお疲れ様でした。
(文責:辻くにやす)












